おすすめBook 「敗者から見た関ヶ原合戦」
最近よく考えることがあります。
会社の業績や自分の成績を他人のせいにしていないか?
自分だけが頑張っていると勘違いしていないか?
業績が急変した時、気に入らない上司が現れたとき、その船から逃げ出さない覚悟は自分にあるのか?
この本は、大河ドラマの主人公、直江兼続の友人?として登場する石田三成を中心に、関ヶ原合戦の真相を描いています。(石田三成は私が大好きな戦国武将です!!)
歴史というのは、古今東西ある意味で、一方的に歴史の勝者からみたものであり、敗者からの視点を考慮して描かれていません。
勝者は敗者抹殺の権限を持ち、敗者の史・資料を闇に葬り、弁明の機会を永久に奪い去っています。
関ヶ原の合戦は、通説では百戦錬磨の徳川家康が実戦経験の少ない石田三成ら西軍を挑発したことにより、たまたま戦場になったと考えられていますが、果たして真相は?
この本の著者は、事実は関ヶ原に家康ら東軍が誘い出され、西軍の餌食になるはずだったと書いています。西軍には考え抜かれた作戦が存在し、実際、合戦の勝負は最後まで分かりませんでした。
本書は三成ら西軍が関ヶ原で家康にどのように戦いを挑んだかをメインテーマに描かれています。石田三成の人物像も客観的に描いており、現代社会に生きる私達に義を貫くことの重要さや難しさを伝えてくれます。
直江兼続ではなく、沢庵和尚と石田三成との信義や友情も描かれています。
ちなみに三成が旗印とした言葉は「大一大万大吉」です。 これは「一人が万民のために万民は一人のために尽くせば天下の人々は幸福(大吉!)になれる」という意味です。
このような気持ちを胸に仕事に臨みたいですね。
(三池純正著、洋泉社)
財務支援事業部 小比田洋希
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Date:2009年6月22日