さんべ通信
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「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」のポイント
今月発表された平成20年度与党税制改正大綱では、中小企業の事業継続の円滑化に向けた政策税制として「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」の創設が盛り込まれ、高い関心を集めています。知っておきたいポイントをまとめてみます
<制度の概要>
非上場会社を経営していた被相続人から相続等で会社の株式等を取得し、その会社を経営していく場合
⇒発行済株式総数の3分の2まで、課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます
〈要件〉 ・事業承継相続人が相続後筆頭株主である
・被相続人が相続前、筆頭株主だった
・対象株式をすべて担保提供する など
※平成21年度税制改正で実施される予定です。
※以下の場合は、納税猶予が打ち切られ、猶予税額と利子税を払うことになります。
・相続後5年の間に代表者でなくなる
・雇用の8割以上を維持しない
・対象株式を手放す
※同制度は、相続後の制限が多く、経営上の選択の幅を狭めるリスクもあります。
また、事業承継相続人が複数いる場合の取り扱いや、猶予税額が免除される理由などについては未解決のままですので、今後の動向が注目されます。
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